臨

臨 · 近づき、責任を引き受ける

機会がそばにあるとき、手を出す覚悟が要る——眺めているだけでは足りない。

できること 今日は「自分の番」の一件を自分から処理し、終わったら報告する。

生活では、手元に近い機会を指しやすい——手を出す意思が要る。眺めているだけでは足りない。

生活の中で照らし合わせる

宗師の見解

核心の定見

病は機会が身近くても観望するか、臨人にして教も容もなきこと。薬は教思無窮・容保民無疆——手を上げる意思を持ち、教と容で近身の責を負うこと。

学理の剖析

下兌上坤。説びて順。剛浸みて長じ、剛中して応ず、ゆえに臨。気勢は以上臨下、徳沢が漸く潤すこと:機会は身近く、観望だけでは足りない。大象「澤上有地,臨;君子以教思無窮,容保民無疆」。臨人には教と容で、長く滋潤する。大亨以正を扶け、盛んにして消退を防がぬことを抑える——至于八月有凶は、剛浸而長が永遠に変わらぬわけではないと戒める。近身の責は時をみて手を上げ、消退のための余地も残す。

歴史の映照

召公が南国を巡行し、甘棠の憩いに教思を残したように——臨の気勢:近民に容と教をもってし、徳沢浸長。高々と上にいて観望するだけではない。

場面の現象

今日は「自分の番」の一事を自ら処理し、済ませて交代する。機会が身近いときは手を上げる意思が要る。観望だけでは足りない。「自分の番の一件」を名指し、済ませ、報告を届ける。臨人は教思と容保を並行し、近責を負いつつ後の消退にも余地を残す。窗を一度に使い尽くさない。

古人はどう言ったか

元,亨,利,貞。至於八月有凶。

臨は上から臨み、德がじわっと潤す。通り正しく。「八月有凶」は盛りのあとに退きやすい提醒だけで、自分を嚇さなくてよい。

臨,剛浸而長。說而順,剛中而應,大亨以正,天之道也。至於八月有凶,消不久也。

澤上有地,臨;君子以教思無窮,容保民無疆。

沢上に地。教え思うこと無窮、民を容保すること無疆——臨むには教えと包容で、長く潤す。

背景の短述

「地澤臨」は下兌上坤。臨は地上有沢。上をもって下に臨み、感化を貴ぶ。剛浸而長、德沢の漸潤のよう。八月有凶は、盛極まりて消退を防げの戒め。

六爻の原文