艮
艮 · 止まれることが、力
止まれ、線を守れ、それが乱突を防ぐ。
できること 今日は停止点を一つ(時間か範囲)決め、そこに来たら止まる。
生活では、止まりと境界を指しやすい——止を知るから、むやみにぶつからない。
生活の中で照らし合わせる
- 仕事とキャリア 止まりと境界を知る。止すべきときに止まれば、むやみな衝突で力を消耗しない。
- 感情と対人 親密にも静と余白が要る。互いの独りを尊重し、止まるべきところで止まる。
- 決断と布石 動かないことも決定。境界を守り、見えてから動く。
- 心身と成長 静坐・睡眠・境界の練習。念と身を止め、身心が頼れる山をつくる。
- お金と資源 無効な出入りをやめ建玉規律を守る。動かないことが最善のこともある。
- 交渉と対立 越えられないところをはっきり言う。境界で争いを止めるほうが、勝敗の纏わりよりきれい。
宗師の見解
核心の定見
病は止めるべきなのに止めず、念頭が外馳して乱撞すること。薬は思不出其位——停止点を設け、当止に止め、心を外馳させないこと。
学理の剖析
上下皆艮。兼山相対。時止則止、ゆえに艮。気勢は止定:停と守界をわきまえてこそ乱撞しない。大象「兼山,艮;君子以思不出其位」。本位に止め、念頭を乱跑させない。暫く不動でよいのに硬進するのを抑える。不獲其身・行其庭——当止に止め、親密にも静と空間が要る。
歴史の映照
顔回が陋巷に居て其の楽を改めず、当止に止まったように——艮の気勢:外境は動きえても心位は動かない。守界と静定は、しばしば乱闖より力がある。
場面の現象
今日は停止点を一つ設ける(時間か範囲)。到点すれば停。事業では当止則止、乱撞消耗しない。親密にも静と空間が要る。暫く行動しないことも一種の決定。静坐・睡眠・境界練習で身心に山を頼らせる。無効な進出を止め倉位紀律を守る。逾えがたい処を明確に言い、争を界で止める。
古人はどう言ったか
艮其背,不獲其身,行其庭,不見其人,無咎。
艮其背、其身を獲ず。其庭を行き其の人を見ず、咎なし。止まるべき所に止まり、心が外へ馳せなければ、咎はなくなる。
艮,止也。時止則止,時行則行,動靜不失其時,其道光明。艮其止,止其所也。上下敵應,不相與也。是以不獲其身,行其庭不見其人,無咎也。
兼山,艮;君子以思不出其位。
兼山。思い其の位を出でず——本位に止まり、念が走り回らしない。
背景の短述
「艮為山」は純艮卦で、上下ともに艮。艮は兼山。時止則止。不獲其身、行其庭——止まるべきに止まり、心が外馳しない。
六爻の原文
- 初六 艮其趾,無咎,利永貞。
- 六二 艮其腓,不拯其隨,其心不快。
- 九三 艮其限,列其夤,厲薰心。
- 六四 艮其身,無咎。
- 六五 艮其輔,言有序,悔亡。
- 上九 敦艮,吉。